胃カメラ検査では、患者様がリラックスして検査に臨めるように、鎮静剤を使用することがあります。
鎮静剤にはいくつかのメリットとデメリットがあり、どちらも理解しておくことが重要です。
今回は、そんな鎮静剤を使用することによる利点と注意すべき点について詳しくご紹介します。
納得のいく検査を受けるために
胃カメラ検査で鎮静剤を使用することは、検査中の不安や痛みを軽減するために非常に有効です。
また、検査の質を向上させる効果もあり、医師はより精密な検査を行うことができます。
一方で、患者様によってはリスクであったり不便さを感じたりすることもありますので、検査の前にはその点についても十分に理解しておくことが重要です。
当院では、患者様が不安なく検査を受けられるよう、事前にしっかりと説明を行っています。
わからないことや気になること、ご不安なことはなんでもご相談ください。
鎮静剤の使用によるメリット
鎮静剤を使用することには、検査中の不安を軽減したり、痛みを和らげたりという大きなメリットがあります。
メリット① 不安や痛みが軽減される
胃カメラ検査を受ける際、喉の奥にスコープが通過するときに「オエッ」となる嘔吐反射が生じることがあります。
この反射が強いと、検査中ずっと不快感を感じることがあります。
特に、若い人や反射が強い人にはこの症状が出やすいです。
そんな時鎮静剤を使用することで、反射を抑え、検査の痛みや不安を軽減することができます。
鎮静剤には抗不安作用があり、緊張をほぐしてリラックスした状態で検査を受けることができるため、検査が楽に感じるでしょう。
メリット② 検査の質が向上
鎮静剤を使うと、喉の反射が抑えられるため、胃の中に空気を十分に入れて広げることができます。
そのため胃全体をしっかりと観察することが可能になり、診断の精度が向上します。
また、患者様は眠っている状態で検査を受けることができるため、医師も落ち着いて検査を進めることができます。
結果として診断の質が向上し、必要に応じて追加の処置もスムーズに行えるでしょう。
鎮静剤使用のデメリット
鎮静剤には多くのメリットがありますが、いくつかのデメリットも考慮する必要があります。
以下では、鎮静剤使用後に注意すべき点を説明します。
デメリット① 検査後に休養が必要
鎮静剤を使用した後は、すぐに効果が切れるわけではなく、しばらく休む必要があります。
一般的には、検査後に30分から1時間程度はリカバリーの時間をとることが求められます。
そのため、検査後にすぐに帰宅するのではなく、リカバリーの時間をしっかりと確保してから帰宅することが大切です。
休養を取らずに帰宅してしまうと、意識が朦朧とする可能性があるため注意が必要です。
デメリット② 運転や仕事への影響
鎮静剤を使用すると、検査後の眠気や判断力の低下が起こることがあります。
そのため、検査後は自動車や自転車の運転、危険を伴う作業は控えていただく必要があります。
眠気や集中力の低下が原因で重大な判断を誤る可能性があるため、検査後の重要な作業は避け、できるだけ休息を取ることが推奨されます。
デメリット③ 検査中の記憶がなくなることがある
鎮静剤を使用することで、検査中の記憶が残らないことがあります。
眠っている間に検査が行われるため、「まだ検査を受けていない」と感じることもあります。
記憶が欠落することがあるため、検査後に不安に感じることがあるかもしれませんが、検査後医師からしっかりとご説明させていただきますので、安心して医師に結果を聞くことができます。
鎮静剤の副作用と全身麻酔との違い
鎮静剤を使用する際には、副作用として過剰投与による眠気や吐き気が発生することがあります。
特に、体調や睡眠不足の状態で検査を受けると、鎮静剤が強く効きすぎることがあるため注意が必要です。
また、鎮静剤と全身麻酔には明確な違いがあります。
全身麻酔は呼吸を止める麻酔で、手術などで使用されることが多いですが、胃カメラ検査に使用される鎮静剤は、患者さんが自発的に呼吸をしている状態で使用されます。
つまり、全身麻酔とは異なり、意識は保たれており、呼吸は自分で行っています。