- HOME>
- 肛門外科
肛門外科について

肛門外科では、痔をはじめとした肛門まわりの疾患を対象に診断と治療をおこないます。
多くの方がおしりの悩みを抱えています。しかし、受診するのが恥ずかしいと考え、放っておけば治るだろうと考えてしまう方も少なくありません。悪化してからの治療は長引くだけでなく、消化管や生活にも影響する可能性もあります。気兼ねなくお越しください。
また、肛門外科で扱う疾患には、生活習慣病の一種とも言われるものも少なくありません。日ごろから、規則正しい食事・排便・入浴などを心がけましょう。
肛門外科を受診すべき症状
- おしりに違和感がある
- 痔に悩んでいる
- 肛門が痛い
- 肛門がかゆい
- 便やトイレットペーパーに血がついていた
- 肛門から膿がでてくる
- 肛門が腫れている
- 排便しにくい
- 排便するのが痛い
- 便が漏れることがある
- 肛門から何かが飛び出している
など
内肛門外科で対応できる疾患
痔核
痔核は、いわゆるいぼ痔のことです。痔核には内痔核と外痔核があります。
内痔核 | 直腸粘膜由来で、出血があっても痛みを伴わない |
---|---|
外痔核 | 皮膚由来で、症状により痛みや違和感を伴う |
痔核の原因としては、排便の際に何度もいきみすぎたり、肛門の組織がゆるんだりすることで血管の集合体である静脈叢が膨らむことだと考えられています。
痔瘻
痔瘻(じろう)は、あな痔とも呼ばれます。
おしりに膿の管(瘻管)ができ、瘻管からくり返し膿や血液が出る状態です。
自然には治りにくく、放置することで瘻管が枝分かれして複雑化し、治療に難渋してしまいます。長期(10年以上)にわたって炎症を繰り返すと、癌化する可能性があります(0.5%程度)。痔瘻癌といわれ、非常に予後が悪い癌です。
肛門周囲膿瘍のように、肛門にある肛門腺への感染が原因と言われています。
裂肛
裂肛は、いわゆる切れ痔です。肛門が裂けて、排便時に出血や疼痛が起こります。
裂けることをくり返せば、裂けた部分に潰瘍が形成されて肛門は狭くなってしまいます。肛門内に肛門ポリープが、外側にいぼが形成され、さらに排便が困難になるおそれがあります。
硬い便・便秘・下痢などで悪化するため早期改善が大切です。
肛門周囲膿瘍
肛門周囲膿瘍は、肛門腺への感染が原因で直腸や肛門周囲に膿ができる病気の総称です。
通常、腫れ・痛み・熱感を伴います。
膿が破裂して排出されると、発熱の原因となり重篤な壊死性菌膜炎を発症するおそれがあるため、症状に心当たりがあるときは早めに受診しましょう。
直腸脱
直腸脱は、肛門の筋肉が緩んで直腸粘膜が肛門の外に出てしまう状態です。直腸と骨盤底の支持組織の緩みが原因となるため、便秘傾向や出産をした女性に多く発症します。
直腸脱に伴い、出血や失禁などの症状が出ることもあります。
炎症性腸疾患による肛門病変

クローン病や潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患によっても、肛門周辺に症状が現れることがあります。とくにクローン病の場合、高確率で痔瘻・裂肛・肛門周囲膿瘍などを発症します。
炎症性腸疾患による肛門病変は、腹痛・下痢・発熱・体重減少などさまざまな症状を伴うケースがあります。